07年1月号からも引き続いて本会が担当して、ほ乳類、トンボ、蝶など「岩木山の生き物」シリーズで表紙を飾ることになりました。1〜5月号は事務局長の三浦が担当して岩木山のほ乳類の写真を「カモシカ、トウホクノウサギ、クマ、ホンドオコジョ、ホンドリス」の写真・文章が掲載される予定です。
3月
ニホンツキノワグマ・体長が110〜130cm。単独で森林に棲み、昼夜活動し植物の芽、木の実、昆虫などを食べ雑食性である。雌は冬眠中に出産する。フキノトウの先だけが摘み取られている。冬眠から醒めた熊は先ずこれを漁る。今し方の採餌痕、近くにいる。
左岸に急斜面のブナ林が見え、その幹は白く眩しい。黒いものが林内の雪の上を横切って行く。ゆっくりと歩く熊だ。時々、立ち止まっては私を見る。嬉しく懐かしく、古い友達に会ったような気持ちになり夢見心地の中にいた。
岩木山にもまだ生きていたのだ。ここ数年害獣駆除の名目で熊は殺され続けていた。この時の感動を次のような短歌にしてみた。
ー 去年今年(こぞことし)害獣という名尽きえたり命雄々(おお)しく熊の往(い)くなり ー 三浦章男
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