*署名用紙は、A4版で2種類(農林水産大臣宛、青森県知事宛)あります。2枚をまとめてA3版にコピーしてもかまいませんので、両方の署名にご協力いただけますようお願いいたします。
おかげさまで1万筆を突破し、2000年2月16日、東北森林管理局青森分局に5団体連名による意見書を提出するとともに、一次集約分の署名11,408筆分を提出いたしました。引き続き大きなご支援を心からお願いいたします
岩木山を考える会
日本科学者会議青森支部
日本野鳥の会青森県支部
日本野鳥の会弘前支部
みなさん、青森県知事の木村守男氏は、去る1999年11月1日、鯵ヶ沢スキー場の拡張計画を認可しましたが、はたしてこの決定は正しいのでしょうか。
拡張予定地域には美しいブナ林と岩木山には珍しいヒノキアスナロ林があり、イヌワシ、クマゲラ、ツキノワグマなどの貴重な動物の生息地となっています。この豊かな自然が清水を貯え、大鳴沢を流れ下って鳴沢川となり、地域の人々はその水によって生活し農業を営んでいます。その森林を伐採すれば、単に景観が損なわれるばかりでなく、環境破壊により人々の生活基盤を奪うことになります。このような事が許されてもよいのでしょうか。
知事は自然環境保全審議会の答申を重く受け止めたと言っています。しかし、この答申には拡張計画をなぜ適当とするのか、その理由が全く記述されていないのです。反対意見があったと付記されてはいますが、その内容には全く触れていません。このような答申を根拠として開発を認可するのは、青森県行政を担う最高責任者としてあまりにも無責任です。知事はいったい何を根拠として認可を決定されたのでしょうか。
審議会に資料として提出された環境影響調査報告書は、拡張計画を有利にするために改竄(かいざん)されています。審議会の議長は、公正中立ではなく、きわめて一方的に、開発是認立場で議事を進行しました。5人の審議会委員から出された異議申し立てに対して、自然保護課は一人一人を説得に回ったあげく、納得していないにもかかわらず「了承された」と公言しました。行政側のこのような虚偽を許してもよいのでしょうか。
事業者によって行われたアセスメント調査は、きわめてずさんで、調査期間も調査方法も適切ではなく、「岩木山を考える会」が確認したイヌワシとクマゲラの記録が欠落しています。また、調査は生物に限定され、地域住民が問題としている水と土砂流出等についての調査は皆無です。自然保護課はこのような不完全な報告書に対して何の指導を行うこともなく、審議会にその概要を審議資料として提出したのです。これで自然保護行政をあずかる機関として、その責任をはたせるのでしょうか。
拡張計画認可の直前に、鯵ヶ沢町長と町議会は知事に認可要請書を提出しました。その理由は地域振興です。しかし、スキー場の拡張によって雇用されるのはわずか10人、しかも冬期の短い期間に限られています。他方、700人余りの地元農業者等が、生活基盤を確保するために、拡張予定地域の森林保全を求めて、農林水産大臣に保安林指定の請願をしているのです。そればかりではありません。町民の福祉に使われるべき多額の町税が、スキー場へのアクセス道路の建設に注ぎ込まれているのです。はたしてスキー場の拡張が、鯵ヶ沢町にとってプラスなのでしょうか。
以上のように、鯵ヶ沢スキー場拡張計画を冷静に考えると、次から次へと疑問が浮かびあがってきます。このような疑惑に満ちた計画は、地域の人々と霊峰岩木山の自然と景観を守るために、また、青森県の行政を正すためにも、絶対に阻止しなければなりません。
皆さんの署名へのご協力を切にお願いいたします。
署名送付先 岩木山を考える会 事務局
〒036-8174
青森県弘前市富野町6-4 オーク内
電話 0172-36-7982